第二回アクアメタル研究会
研究者シンポジウム
パネルディスカッション
アクアチタン素材のリラックス効果など生体への影響を調べるため、国内外の研究者が研究成果を発表する「第二回アクアメタル研究会 研究者シンボジウム」を2010年9月7日、ホテルグランヴィア京都(京都市下京区)で開催いたしました。講演会では、研究会代表でアンチエイジング(抗加齢)の権威として知られる京都府立医科大学消化器内科学教授の吉川敏一氏がコーディネーターとなって、研究者とそれぞれのテーマで講演。パネルディスカッションではアクアメタルの可能性について活発な討議が行われました。
アクアチタンが生体に及ぼす新たな可能性
京都府立医科大学 消化器内科学教授吉川 敏一
アクアチタンには抗ストレス性、つまり精神をリラックスさせる働きが認められますが、なぜ金属にこのような効果があるのか。その科学的メカニズムを解明しようと、日本、ドイツ、アメリカ、ニュージーランドの4大学の研究者が参加した「アクアメタル研究会」が2009年夏に発足し、今回、昨年に続いて二回目のシンポジウムを開催することになりました。この1年で研究会の取り組みが国際的な科学雑誌に掲載されるなど、大きな成果があらわれています。とくにアクアチタンが自律神経系の制御に影響し、副交感神経の活動を促進することでよい眠りをもたらすことが、ネズミを使った実験で明らかになりました。快眠はライフスタイルに一定のリズムを生みだします。また、免疫システムを維持するうえでもたいへん重要です。
研究会ではこうした効果に着目。アクアチタンを室内の壁や天井に塗布した「アクアチタンルーム」を作し、不眠症の被験者を対象にした実験も進めています。その結果、このルームでは副交感神経の活動が優位になり、リラックス効果が高まることがわかってきました。今後、こうしたメカニズムをさらに詳しく研究し、成果を発表していきたいと思います。

アクアチタンテープによる反射神経処理速度の増加及び
発火率と静止膜電位の神経特性変化について
ドイツ・ブラウンシュバイク工科大学動物学研究所所長マーチン・コルテ
アクアチタンがニューロン(神経細胞)などの生体組織に与える影響を調べてきました。その結果、さまざまな効果が明らかになっています。ひとつは痛覚の実験においてです。外傷を負うとその部分の痛覚が過敏になったり、痛みが脳に記憶として残ったりします。アクアチタンテープを使うことによって過敏になった痛覚が緩和され、テープのアクアチタン濃度が高いほど過敏になった細胞が早く正常な状態に戻る事が分かりました。また、低い電圧状態が神経細胞の安定性を示す静止膜電位の実験でも、アクアチタンテープの濃度が高いほど電圧の減少が確認されました。
これらの結果はねずみを使用した実験により得られたものですが、人間に対しても効果があるのか調べています。被験者のアキレス腱に機械的(物理的)刺激を与え、反射時間を見る反射神経の実験では、足に貼ったアクアチタンテープの濃度の高さに応じて反射時間が短くなることが示唆されました。
また、集中力をチェックする実験でも、濃度の高いアクアチタンのネックレスをかけた被験者ほど集中力が高まり、また持続するという結果が出ています。集中力と同様、記憶力にもアクアチタンが優位に働くことが分かりました。

関節可動域とランニングパフォーマンスにおけるアクアチタンの効果、
及び腱コンプライアンスとマラソンでのパフォーマンスにおける
アクアチタンを用いた応用研究の提案
ニュージーランド・マッセイ大学 食品・栄養・健康学研究所スポーツ科学科教授デービッド・ローランド
アクアチタンでつくられたスポーツウェアが関節や筋肉、腱の動き、あるいは走る能力にどのような効果を及ぼすのかを調べました。その研究内容は本年、国際的に著名なスポーツ医科学会にて発表を行いました。
実験ではサッカーのゲームを模した「シャトルラン」と呼ばれる走行テストを行いました。この結果、アクアチタンが断続的ランニングを要するスポーツにてランニングスピードを向上させること、そしてその向上レベルがプロフェッショナルレベルではより意味ある数字となって現れることが示唆されました。また、本研究によってアクアチタンウェアには関節可動域を広げ、筋と腱の柔軟性を高める効果があることも示唆されました。
この研究結果をベースに腱の柔軟性を追求すべく、今後アキレス腱〜下腿三頭筋と具体的にターゲットを定め、より詳細に筋-腱複合体の働きを研究したいと考えています。また、女性は男性と違った代謝機能をもっているため、アクアチタン男女の効果の違いや、マラソンなど長距離走の場合の回復経過なども調べていきたいと考えています。

アクアチタンが筋肉細胞の機能の向上に及ぼす影響、
ならびにアクアチタン技術のチタンインプラントへの応用
米国・カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校歯学部准教授小川 隆広
私の専門は歯科ならびに整形外科で用いる金属性のインプラントで、これに適した素材を研究しています。また広く、様々な生体組織に適した材料を研究しています。これまで、アクアチタンは生体のいろいろな細胞に対しての適合性に優れ、また細胞の代謝や機能を向上させることがわかってきました。まず私は骨をつくる骨芽細胞にアクアチタンがどのような影響を与えるのかを調べました。マウスの太ももの骨髄から骨の細胞を取り出し、それらをアクアチタンでコートしたチタンディスクと、通常のチタンディスクにまいて、その経過を比較したのです。
この結果、アクアチタンでコートしたものはまるで磁石のように細胞を引きつけ、通常のディスクの2倍の細胞が付着しました。また、アクアチタンでコートしたディスクでは、骨芽細胞の増殖力、骨を作るのに必要な遺伝子の発現、骨に必要なカルシウムの沈着力のいずれにも大きな効果があることが分かりました。さらに筋細胞でも同様の結果が見られ、とくに筋肉をつくるコラーゲンの発現にアクアチタンが作用することも分かりました。今回の実験では多くのエビデンス(科学的根拠)を得ることができました。これらはアクアチタンの新たな可能性を示すものです。ただ、生体への影響はまだまだ分からないところも多く、解明を続けていかなければなりません。

自律神経系を介したミクロチタンのリラックス効果に関する検討
京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 助教青井 渉
日本人の20%が不眠症に悩んでいるというデータがあります。自律神経の乱れがその理由のひとつとして考えられます。そこで吉川敏一教授と連携し、ミクロチタン(アクアチタンより粒子が大きい素材)の弛緩効果を調べました。その成果は国際的な科学雑誌「ライフサイエンス」にも掲載されています。実験ではミクロチタンのラバーシートを取り付けたゲージと普通のゲージを用意し、それぞれにマウスを移し替えて心理的ストレスの負荷を比較測定しました。
この結果、ミクロチタンケージのマウスは自発活動が減り、睡眠時間が長くなりました。自律神経活動でもミクロチタングループは心拍数が減り、リラックス効果のある副交感神経の活動が高まりました。逆に、興奮すると交感神経活動で誘発される尿中のノルアドレナリンの濃度が、ミクロチタングループでは減少することも確認されました。ミクロチタンがこれらの発現を抑えたと考えることができます。これによりミクロチタンには睡眠時間を促進し、リラックス効果を高める働きかあることを結論として導くことができます。

